2026年6月14日、米国とイランが戦闘終結に向けて合意したというニュースが流れました。ホルムズ海峡の再開も含まれており、原油市場や株式市場が大きく揺れています。
こうしたニュースを見て、「今すぐ何か行動しなければ」と感じた方もいるかもしれません。でも、インデックス投資家にとって、答えはシンプルです。何もしなくていいのです。
今回はその理由を、初心者の方にもわかりやすく解説します。
ホルムズ海峡とは何か、なぜ重要なのか
ホルムズ海峡は、ペルシャ湾と外洋をつなぐ幅約50kmほどの海峡です。サウジアラビア、UAE、イラクなど中東の主要産油国が輸出する原油の多くが、この海峡を通って世界各地へ運ばれます。世界の海上原油輸送量のおよそ2〜3割がここを通過しているとも言われており、「原油の咽喉部」とも呼ばれる場所です。
2026年2月末に米国とイスラエルがイランを攻撃したことをきっかけに、イランはこのホルムズ海峡を事実上封鎖しました。その影響で原油価格は急騰し、一時は1バレル108ドル台と、2022年以来の高値水準まで上昇しました。今回の合意でホルムズ海峡が再開されれば、原油の供給が正常化に向かい、価格の落ち着きが期待されます。
合意を受けて市場はどう動いたか
実際、合意が近いという報道が出るたびに、原油価格は敏感に反応してきました。直近でも、合意への期待が高まった局面でWTI原油は1日で4%超下落し、80ドル台前半まで値を下げています。株式市場も、中東情勢の改善期待から主要指数が上昇する場面が見られました。
原油安→企業コスト低下→企業収益の改善、という流れが期待されるためです。
ただし、注意点もあります。過去の経緯を見ると、停戦の合意後も交渉が難航し、原油価格が再び上昇した局面もありました。今回の合意でも、核問題などをめぐる交渉が今後数週間で難航すれば軍事行動が再開される可能性に、トランプ大統領自身が言及しています。「合意イコール即解決」とは限らないという点は、頭に入れておきたいところです。
地政学リスクと株式市場の長期的な関係
過去を振り返ると、地政学リスクが高まった局面での株式市場の下落は、長期的には回復してきました。
湾岸戦争(1990〜1991年)、9.11(2001年)、イラク戦争(2003年)、ウクライナ侵攻(2022年)。いずれも当時は大きなショックをもたらしましたが、数ヶ月から1年程度の期間で市場は回復し、その後も長期的な上昇トレンドを続けてきました。
もちろん、過去の結果が将来を保証するわけではありません。しかしインデックス投資の根幹にある考え方、つまり「世界経済は長期的に成長し続ける」という前提は、今回の出来事によって何も変わっていません。
インデックス投資家がすべきことは「何もしない」
相場が大きく動くと、人は何か行動したくなります。「上がりそうだから買い増し」「まだ不安だから売り」。でも、こうした感情に従った売買がパフォーマンスを下げることは、多くの研究が示しています。
相場の底と天井を正確に予測することは、プロでも極めて難しいものです。「下がる前に売って、上がる前に買い戻す」が理屈の上では理想ですが、それを正確に実行できる人はまずいません。タイミングを計ろうとして市場を離れている間に、一番大きな反発を取り逃すことのほうが、長期では大きな痛手になります。
だからこそ、市場に居続けること、つまり「航路を守る」ことが長期的には最善の戦略になります。今やるべきことは、積み立ての設定を確認して、何も変えないことです。それだけです。
では、金(ゴールド)はどうする?
「有事の金」という言葉があるように、地政学リスクが高まると金価格は上昇しやすくなります。逆に、リスクが落ち着くと売られやすい面もあります。
今回の米イラン合意を受けて、短期的には金価格に下押し圧力がかかる可能性はあります。情勢の改善は、安全資産としての金の魅力を一時的に下げるからです。
ただ、だからといって金を売る理由にはなりません。金をポートフォリオに持つ理由は「有事のヘッジ」だけではないからです。インフレへの備え、ドルや株式との低い相関、長期的な価値の保存手段。こうした役割は、地政学情勢が落ち着いても変わりません。
短期的な価格の動きに反応して売買するのではなく、金もまた「ポートフォリオの一部として持ち続ける」という姿勢が、長期投資家には合っています。
まとめ:ニュースに踊らされず、淡々と積み立てを続けよう
米イラン合意は確かに大きなニュースです。原油市場や株式市場に短期的な影響を与えることもあるでしょう。でも、長期のインデックス投資家にとって、今日も明日も、やることは変わりません。
毎月決まった額を、オルカンやNASDAQ100に積み立て続ける。それだけです。
世界はいつだって何かの問題を抱えています。それでも株式市場は長期的に成長してきました。今回もその流れは変わらないと、私自身は考えています。
相場の波に乗ろうとするより、波に流されない船をつくることが、インデックス投資の本質だと思います。
そして、その「船」をつくる入り口になるのが証券口座です。私が使っているのは松井証券で、NISAなら日本株・米国株・投資信託の売買手数料が無料、投資信託の購入時手数料も全銘柄無料です。さらに投資信託を保有しているだけで残高に応じて最大1%のポイントが貯まるサービスもあり、長期の積立と相性がいいです。口座開設は無料なので、これから積立を始めたい方は下のバナーからチェックしてみてください。
※本記事は2026年6月時点の公開情報をもとにした情報提供であり、特定の金融商品を推奨するものではありません。相場や価格の数値は変動します。投資判断はご自身の責任でお願いします。

コメント