こんばんわ、ともやんです。
最近X(旧Twitter)やInstagramを見ていると、FANG+からNASDAQ100、あるいはレバナスへ乗り換える、という投稿をよく見かけます。「FANG+は下がったからNASDAQ100に切り替えた」「もっとリターンを狙ってレバナスに」といった声です。実際、2026年に入ってからは大型ハイテク株が全面安になる場面もあり、値動きの激しい商品を持っている人ほど心がざわつきやすい相場が続いています。
こうした乗り換えを見ていて感じるのは、集中投資で値動きに驚いて動いてしまうと、往復ビンタを食らいやすいということです。今日はその構図を、データと実例で整理してみます。
なお、私がNISAの積立に使っているのは松井証券です(詳しくは記事後半で紹介します)。![]()
稲妻は、いちばん怖いときに走る
チャールズ・エリスの名著『敗者のゲーム』に、「稲妻が輝く瞬間に市場に居合わせなければならない」という有名な言葉があります。稲妻とは、株式市場が急激に上昇するごく少数の日のこと。長期リターンの大部分は、実はこのわずかな日々に集中しています。
これは精神論ではなく、データで繰り返し確認されている話です。たとえば証券会社の検証では、過去10年のS&P500で上昇率の高かったベスト5日を逃しただけで、長期の投資リターンに大きな差が生じたことが示されています。たった5日です。
そして肝心なのは、その稲妻がいつ走るかです。答えは「暴落の直後、市場が恐怖に包まれている最中」。過去の急反発は、まさにそういう場面で起きてきました。
⚡ 稲妻(急反発)が走った直近の実例
🦠
2020年3月 コロナショック
歴史的な暴落の直後に
記録的な急反発が発生
📉
2025年4月 関税ショック
恐怖が最高潮の直後に
株価が急反発
⚔️
2026年3月 イラン戦争
約10%下落 → わずか11営業日で
回復し、最高値を更新
※いずれも「もうダメだ」と感じた直後に稲妻が走っています。売って市場を離れていた人は、この反発を取り逃しました
特に今年3月の例は強烈でした。イラン戦争でS&P500は10%近く下落しましたが、そこからわずか11営業日で紛争前の水準を回復し、過去最高値まで更新しています。「もうダメだ」と売った人は、たった2週間ちょっとの間に反発をまるごと取り逃したことになります。
「往復ビンタ」はこうして起きる
この稲妻の性質を踏まえると、SNSの乗り換え投稿に反応することの怖さが見えてきます。下落局面で「もっと良さそうな商品」に乗り換え、元の商品の反発を逃し、乗り換えた先でまた高値掴みをする。これがいわゆる往復ビンタです。
🥊 「往復ビンタ」が起きる流れ
📉 保有商品が下落「もうダメかも…」
↓
🔁 SNSの乗り換え投稿を見て、売却
↓
⚡ 直後、元の商品に稲妻(急反発)
→ 1発目のビンタ:反発を取り逃す
↓
📈 乗り換え先はすでに上昇済み
→ 2発目のビンタ:高値掴み
↓
🥊 往復ビンタの完成
コツコツ継続した人にリターンで負ける
結果として、一つの商品でコツコツ積み立てて航路を守り続けた人よりリターンが劣ってしまう。乗り換えた本人は「行動した」つもりでも、数字の上では動かなかった人に負けている、という皮肉な構図です。
集中投資型・レバレッジ型ほど、ビンタも強烈になる
FANG+は10銘柄への集中投資、NASDAQ100は米大型グロース100銘柄、レバナスはNASDAQ100の値動きの2倍を目指すレバレッジ型。いずれも値動きが大きい分、下落も反発も強烈に出ます。つまり稲妻の一撃も大きければ、それを取り逃したときの機会損失も大きい、ということです。レバレッジ型はさらに、上下動を繰り返す相場で基準価額がじわじわ削られる性質(逓減)もあるので、乗り換えの往復とは特に相性が悪い商品です。
このあたりの値動きの大きさ(最大ドローダウン)については、以前FANG+やNASDAQ100を実数で比較した記事で詳しく書いたので、あわせて読んでみてください。過去にはNASDAQ100で−83%、というレベルの下落もあった世界です。
制度面でも、乗り換えは静かにコストを食う
心理面だけでなく、制度面でも乗り換えには見えないコストがあります。NISA口座内で商品を売って買い直すと、売却分の非課税枠が戻るのは翌年以降で、買い直しにはその年の年間投資枠を新たに消費します。乗り換えを繰り返すほど、非課税枠という限りある資源をすり減らしていくわけです。特定口座での乗り換えなら、売却のたびに利益へ約20%の税金がかかります。「なんとなく良さそう」で動くには、往復のコストが重すぎるのです。
見直すべきは「商品」ではなく「リスク許容度」
ではこうした場面でどう考えればいいのでしょうか。私は「どの商品が今伸びそうか」で乗り換えを判断するより先に、そもそも自分のリスク許容度と商品の性質が合っているかを見直すことが大切だと考えています。
FANG+で積み立てているなら、それは高いリターンを狙う代わりに大きな値動きを受け入れる選択をしたということです。であれば、SNSで見かける乗り換え投稿に反応するのではなく、そのままFANG+で積み立てを続けるのが筋が通っています。NASDAQ100やレバナスで積んでいる人も同様です。
一方で、もし他の商品への乗り換え投稿を見て気持ちが揺れたなら、それは商品選びが間違っていたというより、自分が想定していたリスク許容度を超えていたサインかもしれません。その場合は、S&P500やオルカンのようなより分散の効いた商品へ、コアの配分を見直すのも一つの選択肢です(オルカンも実は米国メガテック中心の「攻め」の顔を持っているので、中身を理解した上で選ぶのがおすすめです)。
大事なのは、SNSで見かける乗り換え動向に反応して都度商品を変えることではなく、自分のリスク許容度に合った航路を最初に決め、それを守り続けることです。集中投資そのものが悪いのではなく、周りの声に流されて身の丈に合わないリスクを取ってしまうことが、往復ビンタという結果を招くのだと思います。
まとめ:ざわついたら、それは見直しのサイン
稲妻は、いちばん怖いときに走ります。だからこそ、恐怖で市場を離れた人ほど取り逃し、居続けた人だけがその一撃を受け取れます。もしSNSの乗り換え投稿を見て心がざわついた方がいれば、それは乗り換え先を探すタイミングではなく、自分のポートフォリオのリスク許容度を見直すタイミングなのかもしれません。
そして、航路を守る長期投資では「持ち続けやすい環境」を整えることも大切です。私が使っている松井証券は、NISAなら日本株・米国株・投資信託の売買手数料が無料、投資信託の購入時手数料も全銘柄無料です。さらに投資信託を保有しているだけで残高に応じて最大1%のポイントが貯まるサービスがあり、これは乗り換えを繰り返す人ではなく、コツコツ持ち続ける人ほど恩恵が積み上がる仕組みです(還元率は銘柄によって異なります)。口座開設は無料なので、気になる方は下のバナーからチェックしてみてください。
※本記事は執筆時点の公開情報をもとにした一般的な情報提供であり、特定の金融商品や投資手法を推奨するものではありません。過去の値動きや調査結果は将来の運用成果を保証するものではありません。投資判断はご自身の責任でお願いします。

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