SBI日本高配当株式ファンドの中身を全部調べた|保有101銘柄から見えた意外な実態

投資信託

こんばんわ、ともやんです。

最近NISAで人気急上昇中のSBI日本高配当株式ファンド(年4回決算型)。信託報酬がとにかく安いと話題ですが、「実際の中身はどうなの?」と気になっている方も多いのではないでしょうか。

今回は実際の有価証券明細表をもとに保有銘柄を全部リスト化して、その構成の特徴や注意点をまとめてみました。私が明細表を一つひとつ数えたところ、保有銘柄は101銘柄ありました(一般的な解説記事では50〜60銘柄とされることが多いですが、明細表ベースの実数はこの数でした)。

なお、SBI日本高配当株式ファンドは松井証券でも購入できます。松井証券は投資信託の保有残高に応じてポイントが貯まるのも魅力です。

基本スペックをおさらい

まずファンドの基本情報を確認しておきましょう。

項目 内容
正式名称 SBI日本高配当株式(分配)ファンド(年4回決算型)
運用会社 SBIアセットマネジメント
信託報酬 年率0.099%(税込)
設定日 2023年12月12日
分配金 年4回(1・4・7・10月決算)
純資産総額 約1,585億円(2026年1月時点)
NISA 成長投資枠 対象

信託報酬0.099%というのは、アクティブファンドの中では異次元の低コストです。一般的なアクティブファンドが1〜2%程度の信託報酬を取るなかで、インデックスファンド並みのコストで運用されています。

保有銘柄の上位を見てみる

今回、実際の有価証券明細表(附属明細表)をもとに保有全銘柄を調べました。ウェイト上位10銘柄はこちらです(数値は明細表をもとにした概算です)。

順位 銘柄名 ウェイト
1 ソフトバンク(9434) 3.74%
2 三菱UFJフィナンシャル・グループ(8306) 3.04%
3 SBIホールディングス(8473) 2.58%
4 TOYO TIRE(5105) 2.55%
5 三井住友フィナンシャルグループ(8316) 2.45%
6 MS&ADインシュアランスグループHD(8725) 2.20%
7 三菱商事(8058) 2.18%
8 武田薬品工業(4502) 2.14%
9 日本たばこ産業(2914) 1.99%
10 みずほフィナンシャルグループ(8411) 1.89%

メガバンク(三菱UFJ・三井住友・みずほ)がそろって上位に入っているのが目を引きます。金融セクターの比率が高いのが、このファンドの一つの特徴です。加えて、日本たばこ産業(JT)のような配当利回りの高い定番銘柄もしっかり上位に組み入れられています。

「高配当」なのに気になる銘柄がちらほら

実際の保有銘柄を見ると、いくつか「これって高配当なの?」と思う銘柄が含まれています。

たとえばウェイト最大のソフトバンク(9434)は配当利回りが高く高配当銘柄として納得できますが、似た名前のソフトバンクグループ(9984)は配当利回りが低めの成長株で、性格がまったく違います(混同しやすいので注意です)。ファンドが組み入れているのは高配当のソフトバンク(9434)のほうです。

このファンドは「今の配当利回りだけ」で銘柄を選んでいるわけではなく、増配の実績・財務の健全性・株価のバリュエーションなども総合的に判断しています。目論見書にも、予想配当利回りが市場平均より高い銘柄を中心に、配当の状況・企業のファンダメンタルズ・バリュエーションを勘案して選ぶ、と明記されています。だから単純な「利回りランキング」とは少し違う顔ぶれになるわけです。

セクター構成を見ると景気敏感株が多め

保有銘柄の内訳を見ると、金融・自動車・化学・鉄鋼・商社など景気敏感セクターの比率が高いのが特徴です。一方で、食品・通信・医薬品など一般的にディフェンシブとされるセクターは比較的少なめの構成になっています。

つまり、景気後退局面での下落耐性はそれほど強くない可能性があります。高配当ファンドというと「守り」のイメージを持つ方もいますが、このファンドに関しては過度な期待は禁物です。むしろ景気の波に乗って配当も値上がり益も狙う、攻めの要素を持った高配当ファンド、と捉えるのが実態に近いと思います。

Tracers日経平均高配当株50インデックスとの違い

同じ日本高配当系の人気商品としてTracers日経平均高配当株50インデックス(奇数月分配型)があります。こちらもETFではなく投資信託で、日経平均の採用銘柄の中から配当利回り上位50銘柄を、配当利回りに応じたウェートで組み入れるインデックス型です。信託報酬は0.1%前後とほぼ同水準ですが、銘柄選定のロジックが異なります。

SBI日本高配当はファンドマネージャーが裁量で銘柄を選ぶアクティブ運用、Tracers日経平均高配当株50は日経平均高配当株50指数に連動するインデックス運用という違いがあります。どちらが優れているかは一概には言えませんが、選び方のロジックが違うぶん値動きにも差が出るので、両方を比べながら持つのも面白い選択肢です。

実績はTOPIXを上回っている

気になる運用実績ですが、設定来(2023年12月〜)の分配金込みリターンは、配当込みTOPIXや日経平均高配当株50指数をいずれも数ポイント上回る成績を残しています。アクティブ運用の銘柄選定が、今のところプラスに働いている形です。

ただし、まだ運用期間が約2年と短いため、長期での実力を判断するにはもう少し時間が必要です。また、値動き自体はTOPIXと高い相関があるため、「TOPIXとは全く別の動きをするもの」としての期待はあまり持たないほうがよいでしょう。

こんな人に向いている

このファンドが向いているのはこんな方です。

NISAの成長投資枠で年4回の分配金を受け取りながら日本株に投資したい方、信託報酬0.099%の超低コストで多くの銘柄への分散投資を実現したい方、個別の高配当株を自分で選ぶのが面倒な方、オルカンやNASDAQ100とは異なる日本株のサテライトポジションを持ちたい方、こうした方には合っています。

一方で、「高配当ファンドだから下落に強い」と期待している方や、TOPIXと全く異なる値動きを期待している方には、少し期待とのギャップが生じる可能性があります。

まとめ:コストが安いならサテライトとしてアリ

SBI日本高配当株式ファンドは「高配当」という名前から連想するイメージとは、やや異なる構成の銘柄を持つファンドです。景気敏感株が多く、メガバンクや商社、自動車といった「市況に左右されやすい」銘柄が中心になっています。

ただし信託報酬0.099%で多数の銘柄に分散投資できるというコストメリットは本物です。純粋な高配当ファンドとして見るより、「低コストで日本株に幅広く投資できるアクティブファンド」として捉えると、位置づけがしっくりくると思います。

オルカンやNASDAQ100をコアに持ちつつ、日本株のサテライトとして少額積み立てるという使い方であれば十分にアリな選択肢です。航路を守りながら、コストの安いファンドをコツコツ積み上げていきましょう。

NISAでこうした低コストファンドを積み立てるなら、口座のコストも抑えたいところです。私が使っている松井証券は、NISAなら投資信託の売買手数料も購入時手数料も無料で、さらに投資信託の保有残高に応じて最大年1%のポイントが貯まります(還元率は銘柄により異なります)。口座開設は無料なので、気になる方は下のバナーからチェックしてみてください。

松井証券

※本記事は執筆時点の公開情報および有価証券明細表をもとにした情報提供であり、特定の金融商品を推奨するものではありません。保有銘柄・構成比率・純資産総額・運用実績などは変動します。最新の情報は交付目論見書や運用報告書をご確認のうえ、投資判断はご自身の責任でお願いします。

コメント

タイトルとURLをコピーしました