こんばんわ、ともやんです。
ここ最近の相場、見ていてちょっと面白いなと思うことがありました。
半導体やAI関連がガクッと下がった日に、食品や通信あたりの株はむしろ上がっていたんですよね。同じ日本株なのに、まるで別の相場を見ているみたいでした。
今日はこの「主役の入れ替わり」、いわゆるセクターローテーションについて書いてみます。
ちなみに私はメインで松井証券
を使っています。
半導体が下がった日に、上がっていた株があった
まずは事実の確認から。
日経平均は6月25日に72,366円の最高値をつけたあと、7月17日には64,141円まで下げました。高値からマイナス11.4%です。下げの主役は、はっきりAI・半導体関連でしたね。
ただ、同じ7月17日。野村證券のレポートによると、この日は外国人保有比率の高い銘柄が売られる一方で、高配当利回りの銘柄はむしろアウトパフォームしていたそうです。個人投資家の保有比率が高い銘柄も同じく買われていて、押し目買いの意欲がうかがえた、と。
ちなみにこの日、直近まで堅調だった銀行株も大きく売られています。逆にゲーム関連は上昇。同じ日の中で、これだけバラバラなんですよね。
その前の7月16日も似た構図でした。米国と韓国の半導体株安を受けて国内の半導体銘柄が軒並み下げたこの日、JTは前日比1.39%高の6,195円で引けています。配当利回りは3.91%。ちょうど加熱式たばこの値上げを財務省に申請したと発表したタイミングでもあり、見直し買いが入った格好です。
正直に書いておくと、私はJTもキリンも特定口座で持っています。なので「下がらなくてよかった」と思っている側の人間です。そこは差し引いて読んでもらえたらと思います。
これを「セクターローテーション」と呼びます
相場全体が下がっているように見えても、売られたお金が消えてなくなるわけじゃありません。だいたいは、隣の業種に移動しているだけなんですよね。
ざっくり言うと、こんな移動です。
- グロース(成長株)から、バリュー(割安株)へ
- 外需・景気敏感から、内需・ディフェンシブへ
- 無配のハイテクから、高配当へ
きっかけは色々です。金利が上がりそうだとか、決算が思ったより悪いとか、地政学リスクが出てきたとか。理由なんて後からいくらでも説明がつきます。
で、ここからが本題です。
ローテーションは、後から名前がつくだけ
7月17日の下げから、たった10日後。
7月27日の東京市場は、日経平均が320円高の64,931円で反発しました。しかも上がったのは一部のセクターではありません。プライム市場の実に9割の銘柄が値上がりする、ほぼ全面高です。
きっかけは何だったか。トランプ米大統領がイランへの大規模攻撃を当面見送ると表明したこと。それによる中東リスクの後退と、原油価格の下落でした。
セクターの物語とは、まるで関係のないニュース一本です。
「半導体からバリューへの資金シフトが起きています」と言い切った翌週に、地政学ニュースひとつで全部まとめて上がる。これ、わりとふつうに起きるんですよね。
つまりセクターローテーションって、起きたあとに振り返って「あれはローテーションだったね」と名前をつける作業なんです。事前に当てにいくものではないというか。
面白いのは、プロもわりと同じことを言っている点です。
先ほどの野村證券のレポートでは、6月までのモメンタム相場が続くと思い込んで損を出した投資家もいるだろうと指摘したうえで、その教訓を踏まえるなら、足元で起きているリバーサル(主役交代)についても深読みしすぎるべきではない、と書かれていました。
専門家がデータを見たうえで「深読みするな」と言っている。それがすべてかなと思います。
乗り換えは、往復ビンタになりやすい
ここで怖いのが「乗り換え」です。
半導体が下がって不安になる。損切りしてディフェンシブに移す。翌週、半導体が戻る。慌てて買い直す。……気づけば、安く売って高く買っただけ、という。
この動きについては以前も書きました。
→ 信用取引とは?VIVANTの空売りシーンで学ぶ仕組みと、個人が手を出しにくい理由
しかも乗り換えにはコストがかかります。特定口座なら利益に約20%の税金がかかりますし、売買のたびにスプレッドや手数料も乗ってきます。当てにいって外したときのダメージは、思っているより大きいです。
インデックスは、勝手にローテーションしてくれている
で、今回いちばん言いたいのがここです。
オルカンやS&P500のような時価総額加重のインデックスって、実は中身が自動で入れ替わり続けています。
上がった銘柄は時価総額が増えるので、指数の中での比率が自然に上がる。下がった銘柄は比率が下がる。誰かが判断して売買しているわけじゃなく、仕組みとしてそうなっているだけですね。
つまり、私たちが何もしなくても、ローテーションは中で起きているんです。半導体が主役の時期はその比率が膨らみ、主役が交代すれば比率も入れ替わっていく。
「次はバリューかな、いや半導体に戻るかな」と悩んで売買している間に、インデックスは黙って全部持ったまま入れ替えを済ませています。正直、勝てる気がしないなと思うんですよね。
ただし、万能ではないです
とはいえ時価総額加重にも弱点があります。集中しているときは、その集中ごと引き受けることになるんですよね。今のオルカンも、中身はかなり米国のハイテクに寄っています。
なので私は、指数と値動きが被りにくいものを少しだけ別枠で持つようにしています。ゴールドを総資産の1割までというルールがそれですね。全部を指数に預けきらない、くらいの保険です。
分散は「当てにいかない」ための道具
分散って、リターンを増やすための技ではないと思っています。当てにいかなくて済むようにするための道具、という感覚に近いです。
次にどのセクターが来るかわからない。だから全部持っておく。外しても致命傷にならない。それだけの話なんですよね。
7月の日経平均4%安のときにも、同じことを書きました。
証券会社は正直、大手ならどこを選んでも大差ないです。私は積み立てを松井証券
で、これから始める人には楽天証券をすすめることが多い、くらいの使い分けですね。
相場の主役はこれからも入れ替わります。半導体が戻るのかもしれないし、しばらくバリューの時間が続くのかもしれない。正直、私にはわかりません。
わからないから、全部持って、そのまま持ち続けます。
今日も航路を守っていきましょう。

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