暴落が怖いあなたへ|過去の暴落から学ぶ「正しい備え方」を解説

NISA

「また暴落が来るんじゃないか」という不安は、投資をしている人なら誰でも一度は感じるものです。結論から言うと、暴落はいつか必ず来ます。ただ、正しく備えておけば怖くありません。この記事では過去の暴落から何が学べるか、そして今からできる具体的な備え方を正直にお伝えします。

暴落は「来るかどうか」ではなく「いつか必ず来る」もの

株式市場は長い目で見れば右肩上がりですが、その道のりは決して平坦ではありません。過去を振り返ると、リーマンショック(2008年)ではS&P500が約57%下落し、元の水準に回復するまで約4年1か月かかりました。コロナショック(2020年)では約34%下落しましたが、わずか約5か月で回復しています。

このように、暴落の深さと回復期間は原因によってまったく異なります。リーマンショックのような金融システム全体を揺るがす危機は回復に時間がかかり、コロナショックのように財政出動や金融緩和で素早く対応できたケースは回復も早い傾向があります。

大事なのは「暴落がいつ来るかを予測すること」ではありません。「来たときにどう動くか」を事前に決めておくことです。

暴落で一番やってはいけないこと

暴落時に最もやってはいけないのが、狼狽売り(パニック売り)です。相場が大きく下がると「もっと下がる前に売ってしまいたい」という心理が働きます。しかしそこで売ってしまうと、損失が確定するうえに、その後の回復の恩恵をまったく受けられません。

歴史的に見ると、リーマンショック時に積み立てをやめずに続けた人は、回復後に大きなリターンを得ています。暴落局面は確かに辛いですが、積み立て投資をしている人にとっては、価格が下がったぶん多くの口数を買えるという側面もあります。毎月一定額を積み立てる方法(ドルコスト平均法)では、価格が低い時期により多くの口数が買えるため、回復したときのリターンが大きくなりやすいという性質があります。

精神的に耐えられる「設計」こそが最大の備え

暴落時に冷静でいられるかどうかは、メンタルの強さよりも事前の設計で決まります。

まず前提として、生活防衛資金(生活費の3〜6か月分)が手元にあるかどうかが、暴落時の判断を大きく左右します。投資に回しているお金とは別に、いざというときに使える現金が確保されていれば、相場がどれだけ下がっても「売らなければならない」状況には追い込まれません。逆に生活防衛資金がない状態で投資していると、暴落時に生活費のために売らざるを得なくなります。これが最悪のパターンです。

「眠れる金額」で積み立てを設定する

積み立て金額の設定で大切なのは、「50%下落しても夜眠れる金額にする」という考え方です。

たとえば毎月3万円積み立てていて、5年後に残高が200万円になったとします。そこで暴落が来て半額の100万円になったとき、「まあしょうがない、続けよう」と思えるかどうか。もし「こんなはずじゃなかった」とパニックになりそうなら、積み立て額が多すぎるサインです。

毎月1万円でも、5千円でもいい。金額の大小よりも「暴落が来ても設定を変えない」ことの方がはるかに重要です。無理のない金額を設定して、あとは淡々と続けるだけ、という状態を作っておくことが長期投資の本質です。

現金比率をあらかじめ決めておく

もうひとつの備えとして、ポートフォリオの中で現金(預金)の比率をあらかじめ決めておくことが有効です。

「全資産を株式に突っ込む」という状態は、暴落時に含み損が最大化されるため精神的なダメージが大きくなります。一方、資産の一部を現金で持っておくと、暴落時に「株が安くなってきた、少し買い増しできるかも」と前向きに捉えられるようになります。

現金比率の目安は人それぞれですが、ひとつの考え方として投資資産全体の10〜30%程度を現金や預金で持っておくというスタンスがあります。これは「逃げ」ではなく、暴落時に冷静でいるための「精神的なクッション」です。現金があるだけで、相場の乱高下に対する耐性がまるで変わります。

資産規模が大きくなったら分散を考える

資産が少ない段階では株式インデックスを中心に積み上げるのが効率的ですが、資産規模が大きくなるにつれて暴落時のダメージも大きくなります。

資産が200万円のときに50%下落すれば100万円の損失です。しかし2000万円のときに50%下落すれば1000万円が吹き飛びます。金額が同じ「50%」でも、規模が大きくなるほど精神的・実質的なダメージは別次元になります。

目安として資産が2000万円を超えてきたあたりから、値動きを和らげる役割の債券や、株式と異なる動きをしやすいゴールドを少しずつ組み合わせていく考え方が出てきます。ただしこれは資産形成の初期段階では優先度が低い話です。まずは株式中心で積み上げることに集中しましょう。

まとめ:設定したら淡々と続けるだけ

暴落への備えは、複雑なことをする必要はありません。やることはシンプルです。生活防衛資金を確保する、眠れる金額で積み立てを設定する、現金比率をある程度持っておく。この三つが揃っていれば、暴落が来ても「またか」と構えていられます。

投資で失敗する多くのケースは、暴落そのものではなく「暴落時に売ってしまうこと」です。事前の設計さえしっかりできていれば、あとは淡々と続けるだけです。長期投資家にとって、暴落は通過点に過ぎません。

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※本記事は執筆時点の情報をもとにした一般的な情報提供であり、特定の金融商品を推奨するものではありません。過去の暴落データは将来の値動きを保証するものではありません。投資判断はご自身の責任でお願いします。

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